私たちの原点は、
物を創ること、
いい漆器を送り出すこと、
丁寧に漆を塗り重ねていくこと。

福井県鯖江市河和田を中心とする越前漆器は、
その地域全体で分業体制が確立しており、素地作りや塗り、加飾など
様々な工程を高度に専門化することで美しく堅牢な作品を生産しています。
土直漆器では、それぞれ専門の職人を抱え、
素地作り以外の全工程(下地、中塗、上塗、蒔絵)を同じ工場内で細かい意思疎通を図りながら作業を進めます。
スタッフは現在15名。そのうち製作スタッフ(漆器職人)は12名。
伝統的「技」を伝承する一級技能士が1名と伝統工芸士が1名在籍しており、
また若いスタッフが多いのも特徴で、女性スタッフは5名製作にかかわっています。

ベテランスタッフの伝統技術と若手スタッフの新しい発想、
デザイン力をうまく融合し現代のニーズに応えたモノ作りを行っている
厳しい練磨を重ねてきた職人の技と伝統を重んじつつ、
自由な発想で常に新しいことに取り組んでいる土直漆器の逸品をぜひお楽しみください。

会社概要

会社名 株式会社 土直漆器
代表取締役社長 土田 直東
住所 (本社)福井県鯖江市片山町6-1-2 (工場)福井県鯖江市西袋町214
お問い合わせ先 Tel. 0778-65-0509  /  Fax. 0778-65-2692   /  info@tsuchinao.com
設立 昭和55年7月
資本金 ¥10,000,000
業務内容 漆器製品の製造並びに販売
従業員 15名
取り扱い品 椀類を中心とした、漆器製品一般
資格取得者 土田直 (漆塗り立て一級技能士(昭和57年) / 木村清忠(伝統工芸士(平成25年))
営業時間 午前9時~午後6時
定休日 日曜・第2土曜日・夏季・年末休暇
取引銀行 福井銀行(フクイギンコウ)河和田支店(カワダシテン)
当座 002044 株式会社土直漆器(カブシキガイシャツチナオシッキ)

お車でお越しの際は、北陸自動車道鯖江ICから車で約15分。
JRでお越しの場合は、鯖江駅下車、バスまたはタクシーをご利用ください。

越前漆器について

越前漆器の起こりは、約1500年の昔にさかのぼるといわれています。古墳時代の末期にあたる6世紀。第26代継体天皇がまだ皇子のころ、こわれた冠の修理を片山集落(現在の福井県鯖江市片山町)の塗師に命じられました。
塗師は、冠を漆で修理するとともに黒塗りの椀を献上したところ、皇子はその見事なできばえにいたく感動し、片山集落で漆器づくりを行うよう奨励しました。これが今日の越前漆器の始まりと伝えられています。

また、越前には古くからたくさんの漆かきがいました。漆かきとは、漆の木にかき傷をつけながら漆液を採集する職人のことで、最盛期には全国の漆かきの半数を占めたといわれています。日光東照宮を建てるとき、徳川幕府は大量の漆液の採集を越前に命じたとか。越前の漆かきが、どんなに高く評価されていたかが分かります。こうした漆かきの存在も越前漆器の産地形成に大きな役割を果たしています。

片山地区でつくられる漆椀は片山椀と呼ばれ、室町のころから報恩講などの仏事に盛んに使われるようになりました。
また、江戸末期になると京都から蒔絵師を招き、蒔絵の技術を導入。輪島からは沈金の技法も取り入れ、越前漆器はそれまでの堅牢さに加え、華麗な装飾性を帯びることになりました。

明治のなかば、越前漆器は大きな転換期を迎えます。それまで、製品といえば丸物と呼ばれる椀類がほとんどだったのが、角物と呼ばれる膳類などもつくるようになったのです。以後、重箱、手箱、盆、菓子箱、花器など一挙に製品群は多様化。生産エリアも河和田地区全体に広がり、そこで生産される漆器は、河和田塗りと呼ばれるようになりました。

さらにこうした多様な製品群を背景に、量販体制を整備しながら、旅館やレストランなどで使う業務用漆器の販路開拓に乗り出したところ、これが見事に成功。名古屋、大阪などの大消費地へ進出を果たし、河和田塗りは、いつしか越前漆器として広く愛用されるようになったのです。

優雅でありながらも堅牢なモノ作りは多方面において評価いただいる産地です。